1992年からテレビアニメが放送開始されている『クレヨンしんちゃん』。1993年の劇場版第1作の公開以来、多くのヒット作品が生まれました。
大人、特に子育て世代には刺さりまくる映画『クレヨンしんちゃん』で、特におすすめしたい作品として3作品を紹介していきます。
クレヨンしんちゃんのおすすめ映画3選
今回紹介するクレヨンしんちゃんの映画は
- 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲
- 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦
です。順番に紹介していきます。
嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲
2001年4月21日に公開された映画クレヨンしんちゃん第9作で、21世紀最初のクレヨンしんちゃん映画シリーズです。
世の中の印象を変えた名作
21世紀に絶望を感じたケンとチャコにより大人が20世紀をやり直そうとする本作。しんのすけの父・ひろしや、母・みさえもケンとチャコの計画に一時飲み込まれますが、しんのすけの機転により復帰。
劇中最後の東京タワーを駆け上がるシーンは、当時、PTAが発表する「子供に見せたくない番組」の筆頭として上がっていた作品だったという印象を完全に覆しました。
ひろし、みさえによる親の愛や、しんのすけの将来を諦めない姿が大人も泣ける作品として知られるようになり、その後の『クレヨンしんちゃん』への印象を大きく変えました。
嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦
2002年4月20日に劇場公開された映画『クレヨンしんちゃん』の第10作目で、映画化10周年記念作品です。
物語は野原家の家族全員が、昔の格好をしたキレイな女性が出てくる夢を見た後、シロが庭の穴から掘り起こした、しんのすけ自身が書いた手紙を見つけ、そこから天正2年(1574年)の戦国時代真っ只中にタイムスリップするところから始まります。
人の死に号泣するしんのすけの姿に涙
作中終盤のしんのすけと井尻又兵衛が城に帰還途中、又兵衛が撃たれ、又兵衛が死に際に自分の使命に気付き、自らの想いをしんのすけにぽつぽつと語るシーンが最もグッときます。
又兵衛の散り際もとても切なくて胸が苦しくなりますが、それ以上にしんのすけが号泣するというかなり珍しい表情が見られます。
しんのすけにとって身近な人の死に遭遇するのは初めて描かれます。その相手は友達とも家族ともまた少し違った稀有な関係性の人。短いけれど濃い時間を過ごしたからこそ、しんのすけは大粒の涙を流し、その涙に観る我々も涙を流さずにはいられません。
ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん
2014年4月19日に公開された映画『クレヨンしんちゃん』の第22作目です。
ぎっくり腰の治療のためマッサージ兼エステをつけたひろしが謎の組織・父ゆれ同盟によってロボットに改造されたことから話が展開されます。
父親の現状を痛烈に皮肉る作品
本作のテーマはずばり「父親」です。
一家の大黒柱として家族を支えているのにも拘らず、妻子からは煙たがられ立場も弱いという、現実世界においてもどこにでもありがちな父親の哀しい扱いを痛烈に皮肉っています。
ロボに改造されたひろしとの野原一家の家族愛をはじめ、父親という立場について考えさせられる場面が多く、『オトナ帝国の逆襲』のような子供でも大人でも楽しめる作品です。
「家族」「友情」「仲間」という普遍的なテーマが大人に刺さる
クレヨンしんちゃんの映画には根底にいつも「家族愛」「友情」「仲間」という普遍的なテーマがあり、それが観るものの涙を呼びます。
野原一家はいつも「家族愛」をあらわし、カスカベ防衛隊にはかけがえのない「友情」がある。そして、しんのすけは新しい人たちといつの間にか「仲間」になっています。
孤独や闇を抱えている人たちも、天衣無縫なしんのすけと一緒にいると途端に生き生きしはじめます。
そのようなしんのすけの振る舞いは人生経験を積んできた大人たちには「家族愛」や「友情」、「仲間」のようなテーマが深く心に突き刺さるのです。
最後に
今回はボーちゃん 本名などでも話題となるクレヨンしんちゃんの映画について、大人も見るべき作品を3つ紹介してきました。
クレヨンしんちゃんの映画は子供には笑いを、大人には感動を与えてくれる作品ばかりです。
これからゴールデンウィークなど、親子の時間も取ることができるようになるでしょうし、ぜひ親子で楽しんでもらいたい作品シリーズです。です。