2024年7月にスタートしたテレビ朝日系木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』。「半沢直樹」や「下町ロケット」で知られる池井戸潤さん原作のホラーミステリーとして注目を集めました。中村倫也さんが主演を務め、田舎町で起こる不可解な事件に巻き込まれていく物語です。放送前から期待の声が上がっていた一方で、「ハヤブサ消防団 つまらない」という検索ワードも見られます。実際のところ、このドラマはどう評価されているのでしょうか。
『ハヤブサ消防団』がつまらないと言われる理由
ドラマの評判を調べてみると、賛否両論があることがわかりました。
視聴者から寄せられた否定的な意見
一部の視聴者からは気になる点が指摘されています。まず挙げられるのが、宗教団体が物語に絡んでくることへの抵抗感です。作中に登場する「オルビス・テラエ騎士団」という架空の宗教組織が重要な鍵を握るのですが、このテーマに馴染めない方もいるようですね。
方言の使い方も話題になりました。舞台が岐阜県という設定のため岐阜弁が登場するものの、俳優さんたちのイントネーションが本物の岐阜弁と違うという指摘があります。地元出身の方からすると、少し違和感があったのかもしれません。
また、中村倫也さんが演じる主人公の頼りない雰囲気が苦手という声も見られました。スランプ中の小説家という設定上、自信なさげな演技になっているのですが、この弱々しさが好みでない方もいるようです。
池井戸作品ファンからの複雑な反応
池井戸潤さんの熱心なファンからは「ハヤブサ消防団がつまらない」と感じた理由として、今までの作品とのギャップが挙げられています。「半沢直樹」や「下町ロケット」のような白熱するビジネスドラマを期待していた方にとって、ホラーミステリーという新しいジャンルは物足りなく感じたようです。
登場人物が多すぎて途中で混乱してしまったという意見もありました。田舎町の消防団メンバーや住民など、次々と人物が出てくるため、把握しきれなかったのかもしれませんね。
一方で「面白い」という評価も多数
否定的な意見がある一方で、「ハヤブサ消防団がつまらない」という評価を覆す肯定的な声も数多く寄せられています。
池井戸作品ならではの安心感
やはり池井戸潤さんの作品だからこそ期待できるという声が目立ちました。過去の作品で視聴者を裏切らない面白さを提供してきた実績があるため、今回も期待を込めて見ている方が多いようです。
田舎特有の不穏な空気感
小さな村という閉鎖的な舞台設定が、独特の緊張感を生み出しています。のどかな田園風景の裏に隠された闇、表面的には親切だけれど何か裏がありそうな住民たち。こうした陰湿で不穏な雰囲気がじわじわと伝わってくる演出が評価されています。
ミステリー好きには堪らない展開
謎が次々と出てくるストーリー展開に、ミステリーファンは大満足のようです。誰が犯人なのか、なぜこんな事件が起きているのか。視聴者自身が推理しながら楽しめる作りになっているため、毎週続きが気になるという声が多く聞かれました。
「怖い」と話題になった理由
放送後のSNSでは「怖い」という反応が特に目立ちました。
村岡希美さんが演じる「映子」という女性キャラクターは、無表情で目だけが見えるシーンがあり、まるでホラー映画「リング」の貞子を思わせる不気味さです。生瀬勝久さんをはじめとする消防団員も、笑顔の裏に何か隠しているような雰囲気が漂い、視聴者を不安にさせています。
第1話のラストで登場した死体のシーンは、名作映画「犬神家の一族」を彷彿とさせる演出でした。池から突如現れる死体という衝撃的な映像に、SNSでは「怖すぎる」という声が上がっていました。
さらに、主題歌がちゃんみなさんの「命日」というタイトルで、この曲名からして不穏な予感がします。BGMも不気味な雰囲気を醸し出しており、視覚だけでなく聴覚からも怖さが伝わってきます。
キャストの魅力
豪華なキャスト陣も本作の見どころです。
主人公の三馬太郎を演じる中村倫也さんは、崖っぷちのミステリー作家という難しい役柄を見事に表現しています。ヒロインの立木彩役には川口春奈さんが起用され、中村さんとは13年ぶりの共演となりました。
その他、満島真之介さん、古川雄大さん、山本耕史さんなど、実力派俳優が脇を固めています。消防団のメンバーを演じる生瀬勝久さんたちの演技も、作品に深みを与えていますね。
あらすじ
物語の主人公は、スランプに陥ったミステリー作家の三馬太郎。5年前に「明智小五郎賞」を受賞して会社を辞め、専業作家になったものの、その後の作品は散々な評価を受けています。
亡き父から相続した一軒家を見に、山間部の集落「ハヤブサ地区」を訪れた太郎は、豊かな自然に魅了されてこの地に移住することを決意しました。地域の飲み会で知り合った住民たちから消防団への入団を勧められます。
最初は断った太郎でしたが、実際の火災での消防団の活躍を目の当たりにして入団を決意します。しかし入団後、ハヤブサ地区では不審火が続いていることを知りました。今年に入って3件目の火災で、連続放火事件の可能性が高いというのです。
さらに住民の一人が行方不明になる事態も発生しました。作家としての鋭い観察眼を持つ太郎は、事件の真相を探り始めます。すると、のどかな田舎町の裏に隠された巨大な陰謀が姿を現してきて…。
見どころと期待値
池井戸潤さんにとって初のホラーミステリーという点が最大の注目ポイント。ビジネスドラマで確固たる地位を築いてきた作家が、全く違うジャンルに挑戦したことで新鮮な驚きがあります。
演出を手がけるのは「民王」で高い評価を得た山本大輔さん、脚本は「ドクターX」の高坂隆史さんです。田舎という閉鎖的な空間で起こる謎めいた事件、一見親切だけれど何か隠していそうな住民たち、そして宗教団体の影。これらの要素が絡み合って、予測不可能な展開を生み出しています。
視聴者と一緒に謎を解いていくスタイルなので、毎週考察しながら楽しめるのも魅力です。
まとめ
「ハヤブサ消防団がつまらない」という検索ワードは確かに存在しますが、実際には賛否両論あり、むしろ面白いという意見の方が多く見られました。宗教をテーマにした重いストーリーや、ホラー要素が苦手な方には合わないかもしれません。
しかし、ミステリーが好きな方や池井戸作品のファンからは高い支持を得ています。怖さと謎解きの面白さが絶妙に混ざり合った、今までにない新しいタイプのドラマといえるでしょう。









